目次
はじめに
3月と5月にAWS Certified Advanced Networking - Specialty(ANS-C01)を受験しました。
2回とも「不合格」
※1回目:695点、2回目:722点
AWS認定で初の2連敗…悔しい思いをしましたので、反省と整理のためにブログを書こうと思います。
筆者のスキルセット
自分は、所属企業の情報セキュリティ施策の企画、運用、統制を担当しています。 エンジニアとしてアプリ開発やインフラ構築にガッツリ関わった経験は乏しく、ネットワークをはじめどの分野も広く浅く知っているという程度です。 AWSを業務で直接触る機会はありませんが、個人でAWSアカウントを作って細々と勉強して、認定試験を何とか6つ(CLF、SAA、DVA、SOA、SAP、SCS)合格できました。
受験までにやったこと
試験ガイドを読む
まず最初に出題内容と試験の対象となるサービスを確認します。 ここに書いてあることを基にして、後述する書籍やAWS公式ドキュメントを読んで勉強しました。
書籍
ANS-C00(改定前バージョン)の内容ですが、ANS-C01の範囲となっているサービスの説明もありますので、読むべき書籍です。 練習問題も試験と同じ65問ありますので、良い練習になりました。
AWS公式ドキュメント
書籍と併用して読みました。どのドキュメントという指定はありませんが、AWSが公開しているドキュメントや情報のうち、 試験の対象となるサービスに関係するものはできる限り読みました。
ハンズオンとワークショップ
ネットワーク、サーバレス、セキュリティ、コンテナのハンズオン・ワークショップをやりました。 以下のサイト「JP Contents Hub」にハンズオン・ワークショップがまとめられています。
自分が実施した中でもやった方がよいと思ったハンズオンは以下です。
時間とお金は結構かかりますが、 Transit Gateway を学べる良い教材だと思います。
catalog.us-east-1.prod.workshops.aws
- Edge Services Immersion Day Workshop
時間はかかりますが、CloudFront、AWS WAF、Global Acceleratorについて幅広く学ぶことができて内容が豊富です。 CloudFront function、Lambda@Edgeが何なのかまったく分からなかったので、このハンズオンで感覚をつかむことができたのは良かったと思っています。
全編英語のハンズオンのため、「JP Contents Hub」には記載されていないワークショップです。 Network Firewallの勉強をしたかったため、頑張って英語を読みながら(一部Google翻訳を使いながら)実施しました。 他のサービスと比較してお金がかかるサービス(Trangit Gateway ・NATゲートウェイなど)がハンズオン構成の中に含まれています。 Trangit Gatewayを学べてNetwork Firewallを学べて良いワークショップですが、使用料には注意です。
スキルビルダー
ANSに関する講座を受講しました。ANSの練習問題(15問)もここから何度でも受けることができます。
サンプル問題
こちらも試験前までに何度もやりました。
ANS受験した感覚
「AWS認定最難関試験は嘘じゃない」という感想につきます。
170分で65問解かなければなりませんので、1問あたり約2.5分しか取れません。 問題文が長く複雑で(相変わらず翻訳が微妙なところもあった)、2.5分で解くのは余程理解がないと厳しいです。 理解していても、読み解くだけで精神力と集中力と体力を消費します。2回とも最初の10問くらいで心が折れそうになりました。。。
半分(32問)解いたあたりでやっと長文にも慣れてきましたが、時すでに遅し。。。 見直しをする余裕はなく、何とか時間内に65問を解いたという結果でした。
反省点
最初から長文に真正面から解こうとしたこと
1問目から真正面から長文を解こうとすると、精神力と集中力と体力を削がれ、時間が経つごとに厳しくなります。 焦って要らぬ判断ミスをする要因になってしまうと思いますし、ともすればそれが原因で落とした問題もあったかもしれません。
1回目はバカ正直に長文問題から取り組んだせいで、全問解答するのに時間ギリギリまでかかりました。 2回目は比較的短い問題、パッと見で1分以内で解けそうな問題から解く戦法で臨みました。 しかし、最初から長文かつ複雑な問題ばかりだったため、飛ばしても効果はなさそうと思い、途中から前回と同じ戦法に変えてしまいました。 それでも1回目よりは数問見直しはできましたが、途中で意思を曲げずに、比較的簡単な問題を余裕のあるうちに解いて、 その後に飛ばした問題を落ち着いて解いた方が良かったのかもしれません。
エアコン対策
受験した日の外気温は少し暑いくらいでした。しかし、テストセンターは体が冷えるくらいエアコンがかかっていました。 長袖を持っていきましたが、それでも後半は体が冷えて少し集中力を欠いた感じがしました。 次回受験する時期がいつになるかは分かりませんが、たとえ夏でも少し厚着と思うくらいの準備はしていった方が良いかもしれません。
テストセンター(オフライン)で受験するのが望ましい
2回ともテストセンター(2回とも同じ場所)で受験しました。
自宅から近いところにテストセンターがないため、自宅で試験の設営をしなければならないためです。 余計なところに思考を割くよりは、直前まで試験勉強に時間を充てた方が良いと思いました。
また、すべてのテストセンターがそうかは分かりませんが、自分が受験したテストセンターではホワイトボードシートを使えました。 オンラインでは紙にメモをすることはできませんので、これは大きなメリットだと思います。 おかげで、頭の中を整理しながら解くことができました(それでも結果は不合格…)。
高難易度の試験に関しては、時間の有効活用と脳の整理をできるオフライン受験の方が望ましいです。 オンライン、オフラインどちらもメリットデメリットあって良いのですが、 ホワイトボードシートを使わず頭だけで考えるオンライン受験は、ANSではキツイです(汗 コロナ禍落ち着いてきた今、今後受ける高難易度の試験は、オフライン受験を中心にして、 どうしてもという時にオンラインにした方が望ましいと思います。
要件に沿った設計や運用を考えることができていない
Specially試験は、どうやったら要件に沿った設計や運用のベストプラクティスを考えられるか、 そのために使うサービスは何かを考えられる能力が、アソシエイト試験以上に問われていると思いました。 自分はそれを考えられる能力が乏しいのでは?と思いました。
- 事例や活用方法まで深堀りした勉強を十分にできていない。
- サービスそれぞれの理解もまだ浅い。
- ネットワークの基礎ができていない。
ためか、適切な組み合わせがわからないのだろうと思いました。
そもそも、speciality試験に該当する一般知識(ANSの場合はネットワーク知識)を持っている前提でないと、speciality試験はキツイ気がしてきました。
今後はどうする?
ANS再リベンジはします。ただ、2週間経ったらすぐ再受験はしません。 焦らずに一度立ち止まって、これまで学んだことを深掘り、理解を固めてから再挑戦しようと思います。
10月にデータベーススペシャリスト(デスペ)受験予定なのでそれまでにやるか、 Database - Specialityを一緒に勉強して先にそちらを受けようかとも考えています。 ネットワークの勉強は続けますが、ANSリベンジにこだわりすぎずに距離を置くのもいいかもしれません。
最後に
全体的に認定合格を意識した勉強になりすぎていたかなと思いました。 AWS認定を通して技術の勉強をする良い機会にはなっていますが、 良い仕事をするために必要なのはAWS認定だけでは決してないので、 ANS合格を焦りすぎず、他のことにももっと視野を広げようと思っています。
合格体験記として書ければ良かったのですが、この不合格体験記がこれからANS-C01を受ける人の参考にほんの少しでもなれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!