先週、「心理的安全性のつくりかた」の著者である石井遼介さんが登壇されたイベントが2回開催されました。 心理的安全性とリーダーシップについて、2回のイベントで自分が学んだことを書こうと思います。
目次
イベントページ
1/7 インフラエンジニアBooks#5 石井遼介氏と読む「心理的安全性のつくりかた」 infra-eng-books.connpass.com
※動画も公開されていました。 www.youtube.com
1/3 心理的安全性とリーダーシップをめぐる6つの問い www.youtube.com
心理的安全性とは?
- 地位や経験に関わらず誰もが率直な意見、素朴な疑問を言うことができること。
- チーム内でリスクを取っても大丈夫ということをチーム内に共有されていること。
を言います。
心理的安全性がもたらすもの
- チームの模索や挑戦によるチームの学習が促進される。
- それが中長期的なパフォーマンス向上に貢献するため、未来のパフォーマンスの先行指標になる。
挑戦して得たこと、学習したことのアプトプットが多く健全な議論が進めば、 アウトプットのサイクルはさらに早まり組織の成長につながります。 自分が学んだことを人に教えて感謝されたり評価されれば嬉しいものです。 それがリスクを取った行動であり、たとえ失敗しても挑戦したこと自体が認められれば、次に進みやすいと思います。
心理的非安全な組織とは?
逆に心理的非安全な組織とは、罰と不安を与える組織です。多分、心理的非安全な組織の方が多いと思います。
罰と不安がもつ機能
行動を増やすことではなく行動を減らすこと。
です。失敗したら怒られる、事故や問題を起こしたら減給、といった恐怖心を植え付ける方が統制しやすいのではないかと思います。 怒られないために頑張るはの長続きせず、ポジティブな結果をもたらすだろう活動も減らしてしまい、メンバーの離職にもつながります。
生産性を下げる原因になるだけではなく、自己肯定感を下げる原因にもなりかねないと思いました。
心理的安全性を作るためのフォーカスポイント
- 話しやすさ
- 気づいたことを気軽にシェアできるか?
- 知らないことを知らないといえるか?
- 助け合い(相互作用)
- いつでも相談に乗ってくれる雰囲気があるか?
- 挑戦
- 挑戦して失敗したことから学べる環境か? 失敗することを挑戦の前提に入れた方がいい。
- 新奇歓迎
- 役割に応じて強みや個性を発揮することを歓迎されているか?
心理的安全なチームを目指すためには、上記の4つの行動にフォーカスして、
- 意見を言っても、助けを求めても、挑戦しても、個性を発揮しても安全なチーム
- 素直な意見、素朴な意見が伝え合うことができるチーム
- 安全だからこそ「やってみる」ができるチーム
を目指す必要があります。
心理的安全なチームをつくるためのリーダーシップ
リーダーシップとは?
リーダーシップとは、他人(顧客、社員)の行動に影響を与えること。
であり、リーダーだけが発揮すればよいものではありません。 また、何かを引っ張ることだけではなく、向き・不向きじゃなく学習可能なものです。
リーダーシップを発揮するには
役職としてのリーダーだけが仕事を引っ張っていくのではなく、メンバー全員でリーダーシップを発揮するためには、 組織やチームに応じて柔軟に対応できる心のしなやかさ、「心理的柔軟性」が大切です。
- メンバー間、対リーダーで何でも話せてお互いの行動を承認し合えるような雰囲気を作ること。
- 自分たちの仕事は真剣に取り組むべきことだけど、失敗してもいいんだと思わせること。
- 失敗してもいいと思えるように、リスク対策したり、コントロールできないことに過剰に恐れないようにすること。
このような「心理的柔軟性」を確保するための「役に立つことをする」。仕事自体が真剣だけど失敗しても良い環境(プレイフル)になれば、よりリーダーシップを発揮できるようになると思います。また、カリスマ性のあるリーダー(偉人)がやっていることを皆でやれるようになり、偉人に頼らなくて済んで業務の属人化も減らせると思います。意見も気軽に言い合えるようになり、もっと心穏やかに仕事ができるようになると思います。
心理的安全性に踏み出すためには
- 自分が「罰や不安を与えられた」と感じたことを他人にしない。
- 不機嫌になることをやめる。
とても簡単なことだと思いました。自分がされて嫌なこと、他人もされて嫌なことを止めれば平和なのに、自分も含め多くの人ができないことだと思います。
誰でもできるて今日からでもできることだと思います。職場だけでなく、友人や家族への接し方、子育てにも応用できると思いました。
最後に
新年早々にこのようなお話を聞けて、正月ボケが吹っ飛ぶ思いでした! もちろん新年早々だけでなく、常に心理的安全性の確保とリーダーシップの発揮を意識し、そこから得られる成長や組織にもたらす効果は何か?、自分や組織の望ましい姿は何か?を考えながら、真剣かつ楽しく仕事に取り組みたいと思いました。